勉強するのはその子 ≪ココロン博士の子育てゼミナール≫

2015年8月 みえこども新聞 第四十回 ココロン博士の子育てゼミナール より

 

10年以上前のことです。

 

私のこどもがまだ小学校高学年にもならないころ。

 

懇談会に出席した保護者は一班くらいの人数でした。

担任の先生は優しいベテラン先生でした。

 

おかあさんたちがつぎつぎにいろいろ要求しました。

 

一番強くみなさんが口々におっしゃったのは

 

「宿題が少なすぎる!」

「もっと、宿題を出してください!」

「帰ったらすぐに机の前に座って一時間でも勉強しないと落ち着かないという子にしたい!」

「宿題なしの時もあるじゃないですか!?どういうこと!?」などなど・・

 

というものでした。

 

先生は困惑し、萎縮してみえました。

 

「家ではゆっくりさせてあげたいと・・」

と小さな声で言いました。

 

すると、また語気を強めて、

 

「なにをいっているんですか!このご時世に!」

 

などの声が飛びました。

 

わたしは勇気を振り絞って、

わたしも小さな声で言いました。

 

「わたしはとてもありがたいと思っているんです。

学校から帰ったら、ランドセルを放り出して、

いっぱい遊ばせてあげたいと思っていたので。

学校終わるともう夕方だからほんの少ししか時間がないので。

ごろごろしていてもいいんです。

宿題がない日とかこどもをゆっくりさせてもらえて感謝しています。」

 

するとその瞬間、

 

「水野さん!時代が違う!時代が!!」

「○○小学校なんて、土曜日曜はズラーッて廊下に机並べて勉強しとんのやに!?」

「いまどき、古い!」

「○○君(わたしの息子の名前)、中学校入ったらついてけへんに!?」

「将来、水野さんとこ、(わたしの息子)苦労するよ!?」などなど・・

 

とみなさんに詰め寄られました。

 

担任の先生はますます小さくなってしまい、とても可哀想でした。

 

その後、宿題についてもう少し考える(増やす方向で)ということで治まりました。

 

数年後、こどもたちが中学生になり、

私に詰め寄ったなかのひとりのおかあさんが、

 

「みずのさ〜ん・・・」

 

と泣きそうな顔で話しかけてきました。

 

「○○(そのおかあさんの子)、学校行ってないんさぁ・・」

 

涙ながらにそう言いました。

 

そのときにいたおかあさんたちの数人が

勉強も含めていろいろな

こどもの問題で

とても胸を痛め悩んでいることを知りました。

 

勉強するのは

 

親でもなく、養育者でもなく、おばあちゃんでもおじいちゃんでもない。

 

勉強をするのはその子本人

なんですね。

 

勉強をしなさいと言ったり、押し付けたりするのは簡単ですが

勉強をするのは若いこどもたちにはとってもキツイことなのです。

 

いろんなことを我慢しなくちゃいけないし、集中してやろうと思えば

 忍耐忍耐

なんですね、

 

だから、押し付けてしまっては

 

“思いやり”

 

に欠ける行為になってしまいます。

 

思いやりに欠けたかかわりが続けば、

こどものこころはギスギスしてきてしまいます。

 

“命”や“究極に健康”

にかかわると判断したことであれば、

 

どんなに嫌われようがどんなタイミングであろうが

 

なりふりかわまわず、

“押し付け”てでも

干渉しなければいけないと思いますが、

 

そうでないのならば、

思いやりベースでかかわっていただけたらと思います。

 

過ぎたる甘やかしでないのなら、

 

『少々甘えを許すくらいでちょうどいい』

 

と私は思います。

 

水野優子 株式会社オフィス優HP

 

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