素直に伝えること。柔らかい表現をすること。〜素直さは人の心を柔軟にします〜

みえこども新聞 第9回 ココロン博士の子育てゼミナール 2013年1月号 より



こどもができたからといって、

ひとは急に、

 

“物わかりのいい、器の大きな、

完成された人格”

 

になるわけではありませんね。


だから、

どんなことを心の中で思っていてもいい

と思います。


頭に勝手に浮かぶことは止められません。

 

脳裏に自動的にパッと

出てくるのですから。

これを

 

自動思考

 

と言います。

自動思考が自分を苦しめ、

それを何とかしたいと思うのであれば、

 

自動思考そのものを変えていく作業

をせねばなりませんが、


そうではないなら、

 

『思うは自由、どう行動するか』

 

だと私は思うのです。


大人でない感情や

ひねくれた感情を抱いても、

 

自分が

 

“いまそのとき”

 

抱いた感情を素直に感じることも

とても重要です。


そのうえで、

その感情をそのまま表したり、

変化球で返すことが

 

未来にとって

不利益であるのならば、


その行動はやめたほうが難ですね。

タイミングとか

そのときにあった表現の方法がすべてで、

 

“アサーティブ”

 

であることがすべてだと私は思いません。

カウンセリングの中で、

 

ときにはアグレッシブを

ときにはノンアサーティブを

 

ご提案させていただいたりします。


ですが、

通常カウンセリングでは、

 

まず、

こじれている人間関係を修復するにあたって、


アサーティブの実践から入っていただくことが

ほとんどです。

こどもとかかわるときは

このアサーティブは

大変重要ですね。


人格にも大きく影響します。


こどもにかかわるひとの

行動や言葉って

 

こどもが

毎日食べる食事と同じぐらい、

大事だと思うのです。

アサーティブが

体にいい食事だとすると、

 

アグレッシブは

体に刺激が強すぎる食事で、


ノンアサーティブが

栄養価の低い食事。

病が起こった時に

体に良い食事をしたらよいのではなくて、


毎日毎日の食生活が重要で

健康を左右するのですから、


それと同じように、

何か起こった時に

 

良い対応をすることが

大切なのではなくて、


何にも起こらないことが重要で

 

そのためには

習慣的に体に良い食事をすることが

 

未来の健康づくりとなるのと同様、


習慣的に

心と脳に良いかかわり方や表現をすることが

 

未来の人格を築く

 

のです。

そして、

『食事と同様』

 

そう考えると神経質になりすぎなくても、

日常的でなければ


疲れていて

心ここにあらずで

適当に返事してしまっても、


たまに

感情的になってしまっても、

 

悲観的になる必要なんて全然ない

ということです。

でも、そのあと、

反省したとしたら、

 

ちゃんと自己表現

 

「昨日はごめんね。

お話ちゃんと聞けなくて。
ちょっと疲れててお返事適当になっちゃった。

もう一回聞かせてくれる?」


「さっきはごめん!きつく言い過ぎた!

ごめんねm(__)m


などとフォローできるとすごくいいですね。

誰が相手でも言われたほうは嬉しいし、

 

自分も正直で

そんな自分が心地いい

と思います。


そのフォローを

こどもや相手は学び、

 

人につなぐ

 

と思います。

いつもいいひと

でいる必要なんてありません。


だからって、

嫌な人でいるのもちょっと人生もったいない気がします。

表現のやりとりが

 

“ちょうどいいくらい”

 

だと自分も相手も楽で未来が明るいですね。

 

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